スキマ時間で仕訳力アップ!−仕訳問題(減損会計)
この記事は、日商簿記1級の学習をされている方を対象にしています!
これから簿記の学習を始める方、
簿記3級の学習をしている方は、以下の記事から読んでみてくださいね!
問題の利用方法
ちょっとしたスキマ時間に、スマホで仕訳の勉強が出来るような問題を作成してみました!
スムーズに問題が解けるように、綺麗な数字を使用して問題を作成しています。
- 問題文を読む
- 仕訳を考える
- 解答を確かめる(タップすると答えが表示されるよ!)
※この記事では、基礎知識を確認するたの正誤問題を出題しています。
減損会計を簡単に優しく解説!
減損会計は「公認会計士試験」「税理士試験」「日商簿記1級」の全ての試験において重要な論点となります。
そのため、しっかりと理解・暗記をしていく必要があります。
問題に取り掛かる前に、簡単に減損会計の説明をしますね。
減損会計を簡単に説明するとしたら、
価値がなくなった固定資産の帳簿価額を減額する
と言えますね。
減損を認識することで、価値のない資産が貸借対照表に計上され続けるのを防ぐことができるんだね!
減損会計の検討フロー
減損の計上はこの4ステップで行なっていきます。
具体的な内容は、簡単な正誤問題を通して学習していきましょう!
【問題1】
固定資産の減損は原則として個々の資産ごとに検討を行う。
この記載は◯or×のどちらでしょうか?
- 正解及び簡単解説(タップすると開くよ!)
-
正解は×です。
固定資産の減損を検討する際、通常は複数の資産をまとめて検討します。
企業は通常、複数の固定資産(機械)を利用して商品の製造→販売を行っており、
キャッシュ(現金)の獲得を、個々の固定資産(機械)ごとに観察することは難しいので、
固定資産の価値の下落を判断する際はグルーピングを行います。
資産のグルーピングは,他の資産または資産グループのキャッシ ュ・フローから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位で行う。
減損会計基準より
【問題2】
以下の資産グループA~Cのうち、減損の兆候が生じているものを全て選択してください!
- 正解及び簡単解説(タップすると開くよ!)
-
正解は資産グループBとCです。
固定資産の減損の兆候としては例えば以下の事象が適用指針において例示されています。
- 営業活動から生じる損益またはキャッシュ・フローが継続してマイナスの場合
- 使用範囲または方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合
これをもとに、各資産グループに減損の兆候があるかを考えてみます。
【問題3】
【問題2】の資産グループB及び資産グループCについて減損の兆候があるため、
以下の通り将来キャッシュ・フローを見積もった。
以下の資産グループのうち、減損を認識する必要のあるグループはどちらでしょうか?
- 正解及び簡単解説(タップすると開くよ!)
-
正解は資産グループCです。
減損判定は固定資産の利用から得られる、
割引前将来キャッシュフローの総額が、帳簿価額の金額を下回ったか否かによって判定します。
- 減損を認識しない: 割引前将来キャッシュフロー>帳簿価額
- 減損損失を認識する: 割引前将来キャッシュフロー<帳簿価額
これをもとに、各資産グループに減損を認識する必要があるかを考えてみます。
【問題4】
【問題3】で減損損失を測定する必要があると判明した資産グループCについて、
会計上計上する必要がある減損損失の金額を求めなさい。
計算基礎は以下の通りである。
- 割引率:5%
- 現在時点で建築用資材を売却した場合の、売却価額は650百万円とする。(解体費用には100百万円かかると見積もっている。)
- 端数が生じた場合は、百万円未満四捨五入する。
- 正解及び簡単解説(タップすると開くよ!)
-
正解は410百万円です。
減損の測定は、「固定資産の帳簿価額」と「正味売却価額」or「使用価値」の高い方の差額によって計算されます。
回収可能価額を簡単に説明すると、
固定資産を利用して稼ぐのと、
固定資産を現在時点で売却した場合は、
どっちがお得なの?ってことですよ
- 正味売却価額 :650百万円−100百万円=550百万円
- 使用価値 : 590百万円(下表参照)
- 使用価値(590百万円)>正味売却価額(550百万円)
従って、帳簿価額1,000百万円と使用価値590百万円の差額である、410百万円が減損損失として認識されるんですね
最後に
おつかれ様でした!
今回は少しボリュームが多くなってしましましたが、
何となく減損プロセスついて理解出来ましたでしょうか?
今回は紹介出来ませんでしたが、減損会計にはもう少し論点がありますので、
別の記事にて詳細は解説していきたいと思います。
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