公認会計士とは?【優しく解説!】
この記事では、公認会計士に興味のある方向けに、
以下のような疑問にお答えする形で、公認会計士について優しく解説していきます!
公認会計士って何をする人?
「公認会計士」は「会計士(略称)」と言うこともあります。
会計士の主な仕事は、
企業が作成する「決算書類」が正しく作成されているかをチェックする。
というものになります。
うーん。。よく分からないかも。。
では、もう少し丁寧に解説しますね!
会計士が決算書類をチェックする理由は?
決算書類は企業の1年間の業績を報告するために作られる書類です。
企業は、投資家(株主)からお金を出資して頂いている立場にあるので、
1年間の活動成果を投資家(株主)に適切に報告する義務があります。
企業にはいくつか種類がありますが、
世に存在する多くの企業は「株式会社」という種類になりますので、
この記事では、「投資家=株主」として説明をさせて頂きます。
企業は株主のために、活動成果の報告をしないといけないのは理解できたけど、
なんで会計士のチェックが必要なの?
良い質問ですね!
その理由は、企業が適切に活動成果を報告するとは限らないからです。
「企業が適切な報告をしないことがあるの。。。?」
そう思われるかもしれませんが、残念ながらあります。
株主への報告が不適切になる場合には、例えば次のようなものがあります。
少し難しいかもしれませんが、以下のポイントを抑えると分かりやすいです!
そこで、企業が作成してきた決算書類に嘘がないかを「会計士」がチェックするんですね!
決算書類のチェックは会計士の独占業務!
企業が作成した決算書類のチェックを行う事が、「会計士」のお仕事になりますが、
この決算書類のチェックを行う事ができるのは「会計士」だけです!
これは、
- 「公認会計士法 第2条」
- 「金融商品取引法 193条」
- 「会社法 327条及び328条」
に規定されていますので、
会計士以外の人が決算書類のチェックを行う事は法律違反になります。
公認会計士は、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の監査又は証明をすることを業とする。
公認会計士法第2条1項
決算書類のチェックは、正確には「監査」と呼ばれます。
また、日本公認会計士協会より、
「公認会計士」の社会的役割・監査の重要性についての動画がありましたので、ご紹介させて頂きます。
公認会計士の平均年収ってどのくらいなの?
皆さんが、「会計士」という資格に興味を持ったきっかけは、
- 平均年収は1,000万円以上らしい。。
- 初任給は30万円以上もらえるらしい。。
- 新卒1年目で年収は600万を超える?
このような噂話を聞いたからかもしれません、
これらの噂は本当です
国が行っている賃金統計データを見ると、「公認会計士/税理士」という区分があり、
月収と賞与を合計すると確かに1,000万円を超えています。
月給合計:67万円×12カ月=804万円
年間賞与:365万円
月給と賞与の合計=1,169万円(年収)
計算の参考にしたデータ(統計表番号:1)はこちらになります(令和2年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種)
私の1年目の初任給と年収
ご参考までに、私の場合はどうだったのかをお伝えすると、
- 監査法人に入所(合格した人が就職する会社みたいなところです)
- 初任給:35万円(額面金額)
- 初年度年収:500万
こんな感じになりました。
ちなみに、内訳としては以下のようになっています。
(残業時間は月で10時間くらいだったと思います)
初任給:35万円の内訳
- 基本給31万円
- 通勤手当1万円
- 諸手当1万円
- 残業代:2万円
給与明細を見たときに、本当に会計士試験に合格してよかったと思いました
会計士の資格って将来性はある?AIに仕事を奪われる?
これから会計士を目指そうと思われている方にとって、
会計士という資格に将来性があるのか?
というのはとても興味のあるお話かと思います。
私も、AIが発達して「会計士」の仕事はなくなるから、
やめておけっていう話を聞いたことがある。。
その話、よく聞きますよね。。
監査法人の現状を踏まえて、将来どうなるのか考えてみましょう!
会計士の将来性はあります!【その理由を3つの視点で考察】
会計士の将来に、大きな影響を与える要素は大きく3つあると考えられます。
会計士の合格者数について
会計士の将来に影響を与える要因の1つは、
「会計士試験の合格者数」です。
世の中の会計士の需要に対して、供給(試験合格者数)は増減するのか?
それとも、現状維持の状態が続くのか?
これを考えるにあたり、まずは以下のグラフを確認してみましょう。
2006年から1/4も減ってるね。
JSOXの導入も背景にあって、この頃は一時的に合格者数が増加してましたが、
足元の合格者数は1,000人~1,500人で安定してます。
今後の合格者数も「1,000人前後」という目安は、
大きく変化しないものと私は考えています。
AIやシステムなどの進歩
会計士の仕事がAIによって奪われるとと言われて久しいですが、
ここ最近になって、Chat GPTという生成AIが話題になり、
2013年に発表された、有名な論文「雇用の未来(※2)」に書かれている
「会計士の仕事がAIに奪われる」という未来が、
現実味を帯びてきたようにも思われますが、実際はどうなのでしょうか?
頑張って勉強して、合格しても仕事がなくなったら悲しいね。。
結論としては
「AIに仕事が奪われることはない」
と考えられるので大丈夫ですよ!
一部の業務は、AIやシステムで自動化されることは間違いないので、
業務量の減少は想定されます
会計士の業務領域の拡大
会計士の業務領域は年々広がっており、
現在は、監査以外にも様々な業務を行っています。
会計士は税務業務もできるんだね?
会計士は税理士登録もできるので、税務業務もできるんですよ!
また、監査法人以外の場でも、
会計士が活躍できる領域は広がってきています。
例えば、一般事業会社の中で、
「社外取締役」「社外監査役」として企業の運営をサポートをするということが挙げられます
社外取締役は通常の取締役と異なり、独立した立場から、
- 専門的な知見を提供する
- 経営の監視を行う
- ステークホルダーとの利害調整を行う
社外取締役に特に求められているのは、
「専門的な知見」の発揮です。
会計士が社外取締役に就任する場合、
複雑・高度化する決算書類の作成をサポートする役割が求められています
「社外監査役」の説明は別記事にて解説予定ですが、
「社外取締役」と同様に会計士の持つ専門的な知見を会社の運営に役立てる事が期待されています
このように、会計士の活躍の場は年々広がっており、
今後も、社会における会計士の需要は高まるのではないかと考えられます
最後に
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事実と異なると思われる記載がございましたらお問い合わせフォームよりご連絡頂けますと幸いです。
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