日商簿記1級

【簿記1級の必用性】大学生の就職に簿記は必須なのか

ぺんぎん

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簿記1級の必要性は希望する職種によって変わる

はじめに、結論をお伝えすると

簿記1級の必要性は職種/部署によって変わります

この記事を読んでいるあなたが、

  • 営業部
  • 人事部
  • 法務部

などで働きたいと考えている場合は、

簿記1級の必要性は低いかもしれません。

簿記,活用方法

また、簿記よりも他に必要とされているスキルがある場合や、

採用企業のニーズが「簿記の知識を持った学生」でない場合も、

簿記1級の必要性は低いかもしれません。。。

ぺんぎん
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例えばキャビンアテンダントになりたい人が、

簿記の知識を持っていても就職で有利にならないことは容易に想像できますね!

しかし、以下の部署での仕事を希望するなら、簿記1級を取得する必要性は高いです。

  • 経理部
  • 財務部
  • 経営管理/経営企画部
簿記,活用

簿記、会計の知識が必要になりそうなお仕事ってことね

ぺんぎん
ぺんぎん

その通りです!

簿記1級で学習する知識は専門性が高く、

その知識が最も必要とされるのは経理部・財務部などの部署になります。

経理部や財務部は特に会社の決算書の作成に深く関わる部署なので、

簿記の必要性は高くなります!

大企業に就職する場合は簿記1級の必要性は高くなる

簿記1級がより必要とされるのは大企業の経理部です

大企業の経理部でなぜ簿記1級の必要性が高くなるの?と疑問に思う方もいると思います

これは一言で言えば、大企業のビジネスが複雑化・高度化しているからです

大企業の経理が難しい理由
  • 多くの子会社を保有している
  • 多様な資産を保有している
  • 多様な資金調達手段を持っている
  • 複雑な金融商品を保有している
  • 収益構造が多様化している

ちょっと難しい言い方になってしまいましたが、

要するに、企業が海外進出したり、

これまでにない、高度なビジネスを始めると、

会計処理も難しくなる傾向にあるということです。

そのため、大企業の経理の方が高度な会計知識を有している、

簿記1級合格者を必要とするというわけです。

ぺんぎん
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例えば、海外でビジネスを始めるために、

海外子会社を設立するような場合には、

簿記2級の知識では対応できませんね。。。

簿記1級の学習で得られる知識は就職でも役に立つ

簿記の1級の資格を保有していることが、就職に有利に働くことはいうまでもありませんが、

簿記1級の学習を通じて得られるものが2つあります。

①ビジネスの基本的な理解:簿記の勉強をしていると、勉強の過程でビジネスに関する知識も得られます。

どんな業界でも、特定の専門用語や業界特有の知識は存在しますから、

ビジネスにおける専門用語や知識を持っていると、会社の人とのコミュニケーションがスムーズになります。

②信頼が得られやすい:簿記や会計の世界でも専門用語や専門的な知識が存在します。

就活生が簿記・会計の専門知識や業界の知識を持っていて、

共感や共有ができたらどうでしょうか?

企業の担当者は親近感や信頼を覚えるのではないでしょうか?

ぺんぎん
ぺんぎん

「DTAの回収可能性評価の実務って大変そうですね。。。」

なんて経理の苦労を共感されたら、

「一緒に年度決算を乗り越えた戦友かな?」と思ってしまいますよね(笑)

流石にそこまで思われなかったとしても、簿記1級の勉強をしてきた人と、

していない人のビジネスに対する知識の差は会話の中でも顕著に出ます。

そのため、他の就活生との差別化という点から、

簿記1級の学習をする必要性があると言えそうです。

簿記1級を保有していたとしても、上場企業の経理実務においては知識不足なのは間違いないので、

知識を自慢するようなことは控えましょう!

(簿記1級を持っているのに、就職で失敗する人はこのパターンで失敗している人が多い気がします)

あくまでも謙虚にということだね!

就職市場から見る簿記1級の必要性

ここからは、就職市場(上場企業への就職)という観点から簿記1級の必要性があるのかを考えてみます。

以下の記事でも解説していますが、

ここ最近の就職市場においては、簿記1級保有者の需要は高まっているようです。

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以下のグラフを見ると分かる通り、

証券取引所において上場している企業数は右肩上がりの状況となっています。

上場企業
日本取引所グループHP公表データより作成

上場企業は、上場していない会社と比較して、

利害関係者(株主や債権者)に対して重要な影響を与えますから、

企業の経営状況を詳細に報告することが法律で求められます。

経営状況を報告するために作成される書類を、一般に「開示書類」などと言いますが、

この「開示書類」を作成するのは非常に難易度が高いです。

特に、「トヨタ自動車」などのグローバルにビジネスを展開する企業などは、

IFRS基準(国際財務報告基準)で「開示書類」を作成しているため、書類の作成難易度は更に上がります。

そのため、上場企業では高度な簿記・会計の知識が必要とされる場面が、

中小企業と比較すると増加します。

従って、上場企業への就職を考えるのであれば、簿記1級を取得する必要性は高いと考えられます。

能力を客観的に証明する

ここまでは、上場企業のような大企業への就職を考えるなら、

簿記1級を取得する必要性は高いというお話をしてきました。

ぺんぎん
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上場企業でなくとも、

経理部や財務部など数字に関わる仕事を希望する場合も同様です

ここからは、簿記1級に合格することの重要性を考えていきたいと思います。

「そんなこと言われなくても、合格することが大事なのは分かってるよ!」

と言われそうですが、就活の場面を想定すると改めてその重要性に気付かされます。

そもそも、簿記・会計の知識は日商簿記検定を受験せずとも身につけられるものです。

確かに大学の授業でも、

「連結会計」や「税効果会計」授業はあったかも!

このように、大学の講義や大学院利用して、簿記・会計の知識は身に付ようと思えば可能です。

あえて、日商簿記検定を受験する意義は何か?

それは、「権威性」と「知名度」です。

権威性:日商簿記1級は合格率が10%前後と低く、またその母集団(受験者)も公認会計士受験生や税理士受験生が含まれていることから合格難易度は高めです。

また、多くの企業や組織において採用条件として

「日商簿記検定の指定の級を取得していること」を掲げています。

このことから、日商簿記検定(特に1級)は権威性のある資格であることが分かります。

知名度:日商簿記検定は多くの教育機関や就業支援機関(ハローワークなど)で取得することが推奨されており、

企業などでも内定後に簿記2級までは取得させるなど、その知名度は全国的なものになっています。

簿記1級に合格することは、高度な簿記・会計知識を有していることを客観的かつ簡潔に証明できるということです。

就職の際には、就活生が何を学び、どんなスキルを身につけて来たのかを知ってもらうことは難しいこともあります。

ぺんぎん
ぺんぎん

限られた時間で多くの学生を見なければいけないので、

1人1人じっくりと中身を知ることは難しいですよね。。

この点、資格を保有していることは、客観的に自分の能力を示すことができるので、

やはり、試験に合格することは非常に重要なことであると言えます。

まとめ

簿記1級は一般的には就職活動を有利に進めてくれる資格であることは間違いありません。

一方で、企業が学生に求めるものが簿記の知識よりも、

特定の経験やスキルである場合は、簿記の知識の必要性は低いです。

そのため、希望する企業がどのような知識・スキルを必要としているかを確かめることが大事になります。

ぺんぎん
ぺんぎん

通常、経理部はどの企業でも設置されていますので、

簿記の知識はあって損はないですね。

簿記は汎用性の高い資格なんだね!

最後に

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◆「公認会計士試験」「日商簿記1級」に合格 ◆簿記の「難しい」「分からない」を解消できるような記事を投稿してます。 ◆実務で遭遇した苦労話や自己研鑽についても ◆会計・税務業界は人手不足過ぎて本当に大変な状態なので1人でも多くの人に会計・税務の勉強をして頂きたいと願っています。
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