日商簿記1級

簿記の資格は将来性がない?【その考え間違いです!】

ぺんぎん

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最近では、Chat-GPTのようなAIが誕生したことを理由に

経理事務などの仕事は全てAIに奪われる可能性がある

ぺんぎん
ぺんぎん

こんなことを聞くようになりましたね

野村総合研究所」によると

AIによって、今ある仕事の半分が奪われる可能性があるということです

奪われる可能性のある仕事の中には

「経理事務員」も含まれています

「経理の仕事がなくなるなら、簿記なんて勉強しても無駄じゃない?」

「就活のために簿記の資格をとりたいけど意味あるの?」

このような疑問に、この記事では答えていきたいと思います!

経理事務の仕事がなくなることはない

この記事でお伝えしたい結論は

「経理事務の仕事がなくなることはない」

そして!

簿記の資格の価値がなくなることはない

ということです

これから予想される未来

今の仕事がAIによって奪われのではなく

簿記の知識を持った人間がAIや会計システムを使いこなして

効率的に業務をこなしていく

このような未来が予想されます

AIや会計システムが得意な単純業務は任せて、

人間にしか出来ない業務に注力できれば、今よりも業務効率は上がりますね!

ぺんぎん
ぺんぎん

ビジネスを理解して仕訳を考える作業は

今後も人間にしか出来ない作業と考えられます

そもそも!経理事務が無くなると言われる理由は?

なぜ、AIや会計システムが発達すると経理事務が無くなると言われるのでしょうか?

経理事務が無くなると言われる理由には次のようなものがあります

AI・会計システムが発展すると?
  • 仕訳伝票の起票が自動化される
  • 紙資料のファイリング作業が減る
  • 入出金業務などの管理業務が自動化される

AIや会計システムが発展すると、

経理部の最も大事な仕事である「仕訳の起票」が自動化されたり、

管理業務が効率化されます。

そのため、

経理部の仕事量が減る→経理人員はいらない!

このように言われるんですね

ぺんぎん
ぺんぎん

ただ、この考え方は少し間違っています

経理の仕事が完全に自動化されることはない

今は経理の現場において、AIを利用した作業は行われていないことが通常だと思うので

ここでは、会計システムの進化にスポットを当ててお話します

確かに、最近の会計システムは優秀で、

販売管理システムと連携することにより、

売上の記録から仕訳の起票まで、自動で行ってくれます。

ぺんぎん
ぺんぎん

ただし、システムに登録されたデータが本当に正しいのか?

これを検証しているので作業がないわけではありません。。

また、経理が行っているお仕事には、

会計システムがどんなに進歩しても自動化されることのないものもあります

それは、「見積り」と「判断」です

「見積り」と「判断」の例には、こんな感じのものがあります⇓

  1. 固定資産の減損判定
  2. 貸倒引当金などの見積もり
  3. 繰延税金資産の回収可能性
  4. 連結範囲の検討

急に難しい言葉が登場しましたが、

要は、「将来を予測すること」「会計に関する判断」については、

複雑性・不確実性が高いので、システムが勝手に処理してくれるということはあり得ないのです。

ポイント!

「将来の見積もり」や「判断が伴う」領域に関しては、会計システムが進化しても仕事がなくなることは絶対にない!

(ちなみに、簿記を勉強すればこの辺りの意味も理解できるようになり、就職・転職で有利になります。)

技術の発展によって簿記の知識はもっと必要になる

今まではAIや会計システムの進化によって、経理の仕事が奪われる可能性について説明してきましたが、

AIや情報処理技術の進化によって、簿記の知識は以前より必要になってきているというお話をさせて頂きます。

例えば!

ここ数年で有名になったBitCoinを会計の視点でみると

Bitcoinは

  • 現金なのか?
  • 金融商品なのか?
  • 棚卸資産なのか?

その会計処理について議論をする必要がありました。

ぺんぎん
ぺんぎん

既存の会計基準では、その会計処理方法が分からなかったんですね

ちなみに、実務ではBitcoinなどの暗号資産の会計処理は実務対応報告38号を参考にしているよ!

簿記の知識は会計処理を考えるためには必要不可欠

実務で会計処理を考えるためには、その前提として簿記の知識が必須になります。

今は昔に比べて新たなビジネスが次々と誕生していますから、

新たに始めるビジネスの会計処理を検討する機会は増加しています

実務では監査法人と協議のうえで処理方法を決めます。

しかし、会社も会計基準等を理解したうえで監査法人と協議をする必要があります。

だから、簿記の知識を持っている人が必要とされるんですね!

新会計基準への対応も

経理の仕事をしていると、毎年何らかの会計基準の改正があったり、

新たな会計基準が適用開始になったりします。

ぺんぎん
ぺんぎん

最近だと「収益認識会計基準」の適用があったけど、あれは結構大変でした。。

新たな基準の公表、基準の改正に対応するためにも、

簿記の知識を持っている人が現場では必要とされています

しかし、現状ではこうした人材は足りていないのが現状です。。。

今後は高度な簿記の知識が求められる

AI・会計システムの進化により、単純な仕訳の起票作業などは今後自動化される可能性がありますが、

ここまで説明してきたように、AI・会計システムでは代替できない領域が会計には存在します。

また、システムが処理した仕訳の結果を、正しいのか否かを担当者は説明できる必要があります

ぺんぎん
ぺんぎん

「よくわかんないけど、システムが処理してくれたからOK!」

だと、無責任ですよね。。。

従って、今後も簿記の知識は必要とされます

ちなみに!
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こちらの記事でも紹介していますが、上場する会社が増加するにつれて、

高度な簿記の知識を有している人材が必要とされることが予想されます

以下のグラフは2022年までの、証券取引所に上場されている会社の数の推移になります。

日本取引所グループHP公表データより作成
ぺんぎん
ぺんぎん

毎年増加していることが分かるやね

一般的に上場している会社ほど、高いレベルの簿記知識が必要とされます。

だから、日商簿記1級などの難関資格を持っていると上場会社の就職に有利なんですね

まとめ

  • AI、会計システムが進化しても経理事務がなくなることはない!
  • 新たなビジネスが出てくると、会計処理の検討が必要になる→簿記の知識が必要になる。
  • 会計基準の公表/改正に対応するためにも簿記の知識は必須!

最後に

ここまで読んで頂きありがとうございます

記事の内容は正確なものとなるよう、調査・確認した上で記載しておりますが、

事実と異なると思われる記載がございましたら連絡フォームよりご連絡ください。

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ぺんぎん
◆「公認会計士試験」「日商簿記1級」に合格 ◆簿記の「難しい」「分からない」を解消できるような記事を投稿してます。 ◆実務で遭遇した苦労話や自己研鑽についても ◆会計・税務業界は人手不足過ぎて本当に大変な状態なので1人でも多くの人に会計・税務の勉強をして頂きたいと願っています。
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